====== 40[ため(に)] ======
===== 基本情報 =====
1.旧JLPT該当級:3\\
2.品詞: 接続助詞(接続詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
3.前接: V(動詞)普通形[[文体|⑩[文体]]]、A(形容詞)**い**/A(形容詞)**な**、N(名詞)**の**[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
4.意味: 1理由\\
2目的
===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
・1から(理由)[[16から_理由_②|16[から]② ]]\\
・1ので[[86ので|86[ので] ]]\\
・1て/で[[46vて|46[Vて]]]/[[47で|47[で] ]]\\
・2のに[[87のに|87[のに] ]]
===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|⑬[文のタイプ]]]\\
前件=2節からなる複文の前の節\\
後件=2節からなる複文の後の節\\
\\
・**意志動詞/無意志動詞**[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]
===== 機能 =====
==== 機能1★:理由 ====
=== 機能1用例: ===
例1.大雪の**ため**電車が止まった。\\
例2.かぜをひいた**ため**、学校を休んだ。\\
例3.この町は電車が少ない**ため**、車を利用する人が多い。\\
例4.この町は交通が不便な**ため**、車を利用する人が多い。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
・から\\
・ので\\
・て/で
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例5.雪が降った**から**、電車が止まった。\\
例6.さいふを忘れた**から**、1000円貸してください。\\
例7.事故があった**ので**、電車が止まった。\\
例8.きょう時間がない**ので**、宿題はあしたする。\\
例9.事故が**あって**電車が止まってしまった。\\
例10.事故**で**電車が止まってしまった。\\
例11.皆さんにお会い**できて**うれしいです。\\
例12.宿題を忘れて**しまって**すみません。
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
**ため(に)**:・書きことばでよく使う。\\
・後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」を表す文が使えない。\\
例)#雪が降ったために、試合は中止**でしょう**。×\\
**から**:・原因や判断の根拠を表す。\\
・後件の形に制限がない。\\
**ので**:・「から」よりていねいなことば\\
・「から」のほうがいくらか原因をはっきり述べている。\\
・使い方や形に制限がある:1)「**だろう**ので」、「ので**だ/です**」は使えない。\\
2)「命令」、「意志」、「推量」のときは、「から」のほうが自然だ。\\
**て/で**:後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」が使えない。\\
※「から」の次のような意味では使えない。\\
例) 危ないから、近づかないでください。\\
例) きょうは、日曜日だから、デパートは混んでいるだろう。\\
例)#危なくて、近づかないでください。×\\
例)#きょうは、日曜日で、デパートは混んでいるだろう。×\\
※「Vて」の形が使えるが、「**継起**」の意味になる。\\
例)日本語が上手になって、アルバイトを始めたいと思う。\\
・**Vて**:後件に**感情や謝罪の表現**を使うことが多い→例11、例12\\
・**Nで**:Nには**できごと(事故、地震、風、雪など)のことば**を使う→例10
==== 機能2★:目的 ====
=== 機能2用例: ===
例13.旅行をする**ために**アルバイトをしている。\\
例14.家族の**ために**がんばる。
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: ===
・のに
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
例15.このナイフはくだものを切る**のに**使う。\\
例16.このナイフはくだものを切る**のに**便利だ。
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
「**のに**」\\
・**Vのに**:後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」ということばを一般的に使
う。\\
・※**N(名詞)に**:**動作を表すN**と一緒に使える。\\
例)この袋は**保存**に便利だ。\\
\\
「**ため(に)**」:1)V(例13)ともN(例14)とも使える。\\
2)Vに意志動詞を使う→例14\\
3)前件と後件の動作主が同じでなければならない\\
例)〇**私**は旅行をするためにアルバイトしている。【旅行する、アルバイトする=私】\\
例)×**子ども**が留学するために、**私**は子どもに英語を教えている。【留学する=子ども、教える=私】\\
※理由を表す「ために」の文では、前件と後件の動作主が違ってもよい。\\
例)**雪が**降ったため、**電車が**止まった。\\
**誤用例:**[[文法書の使い方|【本ツールの使い方】]]\\
**1.その項目を使うべきでないところで使っている** \\
例)公共の場所でタバコを吸うのは外の人と子供の**ために**悪いです(誤用)。【『日本語学習者による日本語作文とその母語訳との対訳データ\\
ベース』】。→外の人と子供**に**悪いです。 \\
※「ために」の前には、理由、目的がくる。**単なる対象**のときは「**に**」を使う。 \\
例)ある老人は毎日もりをわたってまちにたくさんのぼうしを**売るために行きました**(誤用)。【『日本語学習者による日本語作文とその母語訳\\
との対訳データベース』】。→**売りに行きました**。 \\
※〈解説〉「散歩に行く」「食べに行く」のように、**連続した移動動作**の場合は、「**~に行く**」という表現を使う。\\
例)私は掃除する事が嫌いですから、1か月に一回だけ掃除しの**ために**部屋があまりきれいではありません(誤用)【ママ、『寺村誤用例集\\
データベース』】。→1か月に一回しか掃除しない**ので**、部屋はあまりきれいではありません。 \\
※〈解説〉原因や判断の根拠を示す場合は「から」あるいは「ので」を使う。ここでは、「**から**」**が続かないように**「**ので**」を使う。\\
\\
**2.その項目を使うべきところで使っていない(違う項目/違う構文を使っている)**\\
例)何にがおこっていると言うことを調べる**ように**その農夫は次の夜起きて自分の農にとらを見てたいへんびっくりしました(誤用)\\
【ママ、『日本語学習者による日本語作文とその母語訳との対訳データベース』】。→~調べる**ために**~ \\
※〈解説〉「**~ために**」は、**後件の行為の目的を表す**。
===== コラム =====
➣「ために」の「に」が省略されることがあるが、意味は同じである。\\
\\
➣「そのため(に)」という「理由」の接続詞もある。\\
例)雪が降った。そのため(に)、電車が止まった。\\
===== 確認問題 =====
1 やさいが苦手{a.な b.だ}ために、やさい料理はあまり食べない。\\
2 時間がない{a.から b.ために}急ぎましょう。\\
3 __銀行に行って__{a.理由 b.継続}、お金を下ろした。\\
4 宿題を{a.忘れて b.忘れたために}ごめんなさい。\\
===== 確認問題の説明 =====
1 cf.基本情報(前節)\\
2 cf.機能1\\
3 cf.機能1\\
4 cf.機能1\\