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初級日本語文法の総まとめ

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62vてもらう

文書の過去の版を表示しています。


62[Vてもらう](Vていただく)

基本情報

旧JLPT該当級:3
品詞: 補助動詞
前接: Vて
意味: 授受

使い分けが必要な文法・文型

・Vてあげる(Vてさしあげる・Vてやる)
・Vてくれる(Vてくださる)

文型を使う上で理解が必要な情報(cf.授受動詞)

与え手と受け手
 与え手=あげる人
 受け手=もらう人

主語と非主語
 主語=Nが
 非主語=Nに

人称
 1人称(1p.)=わたし
 2人称(2p.)=あなた
 3人称(3p.)=~さん

目上と目下
 目上=話者から見て社会的地位が高い人
    例)先生、社長など
 目下=話者から見て社会的地位が低い人(動物)もしくは同等の地位の人
    例)動物、子ども、家族、クラスメートなど
 同等=話者と同じ社会的地位の人

視点/共感
 話し手の立場がおかれている場所
    例)友だちが(私の)子どもに本を読んでくれた。
           話し手の立場

本動詞と補助動詞
 本動詞=動詞が一つ
    例)本をもらう
 補助動詞=他の動詞のはたらきを助ける動詞
    例)料理を手伝ってもらう

機能

機能1★: [受け手=主語]が[与え手=非主語]に~を~てもらう(いただく)

①受け手=わたし(1p.)←与え手=あなた(2p.)
②受けて=わたし(1p.)←与え手=~さん(3p.)
③受け手=あなた(2p.)←与え手=~さん(3p.)
④受け手=~さん(3p.)←与え手=~さん(3p.)

機能1用例:

例1.20年前に、あなたに買ってもらったゆびわ、今でも大切にしている。→①
例2.このゆびわは去年の誕生日に主人に買ってもらった。→②
例3.漢字はだれに教えてもらいましたか。→③
例4.アンナさんは山田さんに漢字の勉強を手伝ってもらいました。→④

機能1と使い分けが必要な文法・文型:

・Vてあげる(Vてさしあげる・Vてやる)
・Vてくれる(Vてくださる)

機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: 

Vてあげる(Vてさしあげる・Vてやる):
[与え手=主語]が[受け手=非主語]に(/のために)~を~てあげる(さしあげる・やる)
⑤与え手=わたし(1p.)→受け手=あなた(2p.)
⑥与えて=わたし(1p.)→受け手=~さん(3p.)
⑦与えて=あなた(2p.)→受け手=~さん(3p.)
⑧与えて=~さん(3p.)→受け手=~さん(3p.) 

Vてくれる(Vてくださる):
[与え手=主語]が[わたし/わたしと同じグループの人=非主語]に(/のために)~を~てくれる(くださる)
⑨与え手=あなた(2p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じ社会的グループの人(3p.)
⑩与えて=~さん(3p.)→受け手=わたし(1p.)/わたしと同じ社会的グループの人(3p.)

機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例:

例5.(わたしは)(あなたに)料理を手伝ってあげるよ。→⑤
例6.(わたしは)田中さんに英語を教えてあげた。→⑥
例7.(あなたは)山田さんに誕生日に何を買ってあげますか。→⑦
例8. 山本さんは奥さんに誕生日にネックレスを買ってあげた。→⑧

例9.ペン、貸してくれる?→⑨
例10.誕生日に母がネックレスを買ってくれた。→⑩
例11.ジョンさんが(私の)娘に英語を教えてくれた。→⑩
例12.夫が私のために旅行を計画してくれた。→⑩

コラム

Vていただく: [受け手=主語=目下の人]が[与え手=非主語=目上の人]に~を~ていただく
先生にわからない漢字を教えていただきました。

省略
「あなた」ということばは使わない。
「わたし」ということばはよく省略される。

確認問題

1 先生にレポートをほめて{a.さしあげた b.いただいた}。
2 母{a.に b.が}おべんとうを作ってもらった。
3 漢字の読みかたがわからなかったので、友だち{a.が b.に}教えてもらった。

確認問題の説明

1 cf.機能1
2 cf.機能1
3 cf.機能1

62vてもらう.1678762394.txt.gz · 最終更新: 2023/03/14 11:53 by kaken

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