46vて
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46vて [2025/05/04 16:36] – [文型を使う上で理解が必要な情報] kaken | 46vて [2025/05/05 14:19] (現在) – [機能3★:理由(Vて~)] kaken | ||
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行 34: | 行 34: | ||
・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|⑬[文のタイプ]]]\\ | ・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|⑬[文のタイプ]]]\\ | ||
前件=2節からなる複文の前の節\\ | 前件=2節からなる複文の前の節\\ | ||
- | 後件=2節からなる複文の後の節 | + | 後件=2節からなる複文の後の節\\ |
+ | \\ | ||
===== 機能 ===== | ===== 機能 ===== | ||
==== 機能1★: 継起(Vて、Vて...V) ==== | ==== 機能1★: 継起(Vて、Vて...V) ==== | ||
=== 機能1用例: === | === 機能1用例: === | ||
- | 例1.朝、7時に起きて、顔を洗って、ごはんを食べて、学校に行く。 \\ | + | 例1.朝、7時に**起きて**、顔を**洗って**、ごはんを**食べて**、学校に行く。 \\ |
- | 例2.きのう、7時に起きて、顔を洗って、ごはんを食べて、学校に行った。\\ | + | 例2.きのう、7時に**起きて**、顔を**洗って**、ごはんを**食べて**、学校に行った。\\ |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・Vたり\\ | ・Vたり\\ | ||
行 46: | 行 48: | ||
・Vたあとで | ・Vたあとで | ||
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例3.日よう日は、そうじをしたり買い物をしたりする。 \\ | + | 例3.日よう日は、そうじを**したり**買い物を**したり**する。 \\ |
- | 例4.先週の日よう日は、そうじをしたり買い物をしたりした。\\ | + | 例4.先週の日よう日は、そうじを**したり**買い物を**したり**した。\\ |
- | 例5.沖縄に行ったし、海で泳いだし、楽しかった。\\ | + | 例5.沖縄に行った**し**、海で泳いだ**し**、楽しかった。\\ |
- | 例6.歯をみがいてから、寝なさい。\\ | + | 例6.歯を**みがいてから**、寝なさい。\\ |
- | 例7.授業が終わったあと(で)、映画を見に行く。 | + | 例7.授業が**終わったあと(で)**、映画を見に行く。 |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
- | **Vて:**Vの動きが続いて起きる\\ | + | **Vて**:・Vの動きが続いて起きる\\ |
- | | + | ・Vの動き以外、他にはない\\ |
- | **Vたり:**Vの動きがバラバラに起きる \\ | + | **Vたり**:・Vの動きがバラバラに起きる \\ |
- | Vの動き以外、他にはない\\ | + | |
- | **し**:Vの動きが続いて起きるということではない(Vの動きは継起関係にない)\\ | + | **し**:・Vの動きが続いて起きるということではない(Vの動きは継起関係にない)\\ |
- | | + | ・「V1だけでなく、V2...も」という意味がある\\ |
**V1てからV2**:V1をするまでV2をしない。V1を強調する。V1とV2のできごとが継続する(V1のできごとの終了後に、引き続いてV2が起きる)\\ | **V1てからV2**:V1をするまでV2をしない。V1を強調する。V1とV2のできごとが継続する(V1のできごとの終了後に、引き続いてV2が起きる)\\ | ||
**V1たあとでV2**:V1とV2の時間の前後関係、動作の順 | **V1たあとでV2**:V1とV2の時間の前後関係、動作の順 | ||
==== 機能2★: 付帯状況(Vて、V) ==== | ==== 機能2★: 付帯状況(Vて、V) ==== | ||
=== 機能2用例: === | === 機能2用例: === | ||
- | 例8.動画を見て、勉強した。\\ | + | 例8.動画を**見て**、勉強した。\\ |
- | 例9.立って食べる。 | + | 例9.**立って**食べる。 |
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・Vながら\\ | ・Vながら\\ | ||
・Vたまま | ・Vたまま | ||
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例10.動画を見ながら勉強した。\\ | + | 例10.動画を**見ながら**勉強した。\\ |
- | 例11.立ったまま食べる。 | + | 例11.**立ったまま**食べる。 |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
**Vて**:方法・その状態で(どうやってそうするかを説明する)\\ | **Vて**:方法・その状態で(どうやってそうするかを説明する)\\ | ||
- | **Vながら**:前件と後件の動きが同時に起きる\\ | + | **Vながら**:・前件と後件の動きが同時に起きる\\ |
- | | + | |
- | **Vたまま**:Vの動きが続いていて、もと/逆の状態に戻さない/変化しない\\ | + | **Vたまま**:・Vの動きが続いていて、もと/逆の状態に戻さない/変化しない\\ |
- | 動きがしばらく続く動詞とも動きが短い動詞(瞬間)動詞とも使える[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]\\ | + | ・動きがしばらく続く動詞とも動きが短い動詞(瞬間)動詞とも使える[[⑧動詞のタイプ|⑧[動詞のタイプ]]]\\ |
\\ | \\ | ||
- | 例) 立って食べる。→どのような方法で食べるかを説明する。\\ | + | ☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ |
+ | 例) 立って食べる。→どのような方法で食べるかを説明する。\\ | ||
例)#立ちながら食べる。→「立つ」:動きが短い動詞(瞬間動詞)なので×\\ | 例)#立ちながら食べる。→「立つ」:動きが短い動詞(瞬間動詞)なので×\\ | ||
- | 例) 立ったままたべる。→立ってから「立っている」結果が生じる。その結果はしばらく続く。「座る」状態に戻さない | + | 例) 立ったままたべる。→立ってから「立っている」結果が生じる。その結果はしばらく続く。「座る」状態に戻さない。 |
==== 機能3★:理由(Vて~) | ==== 機能3★:理由(Vて~) | ||
=== 機能3用例: === | === 機能3用例: === | ||
- | 例12.事故があって、道がこんでいる。\\ | + | 例12.事故が**あって**、道がこんでいる。\\ |
- | 例13.皆さんにお会いできてうれしいです。\\ | + | 例13.皆さんにお会い**できて**うれしいです。\\ |
- | 例14.宿題を忘れてしまってすみません。 | + | 例14.宿題を忘れて**しまって**すみません。 |
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型: ==== | === 機能3と使い分けが必要な文法・文型: ==== | ||
・Vから\\ | ・Vから\\ | ||
・Vので | ・Vので | ||
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能3と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例15.事故があったから、道がこんでいる。\\ | + | 例15.事故があった**から**、道がこんでいる。\\ |
- | 例16.事故があったので、道がこんでいる。 | + | 例16.事故があった**ので**、道がこんでいる。 |
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
^前件^後件^文型^〇/×^ | ^前件^後件^文型^〇/×^ | ||
行 99: | 行 102: | ||
|::: | |::: | ||
|::: | |::: | ||
+ | ☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ | ||
例) 事故があったから、道がこんでいる。 \\ | 例) 事故があったから、道がこんでいる。 \\ | ||
例) 事故があったので、道がこんでいる。 \\ | 例) 事故があったので、道がこんでいる。 \\ | ||
行 104: | 行 108: | ||
例) 日本語が上手になったから、**アルバイトを始めようと思う**。 \\ | 例) 日本語が上手になったから、**アルバイトを始めようと思う**。 \\ | ||
例) 日本語が上手になったので、**アルバイトを始めようと思う**。 | 例) 日本語が上手になったので、**アルバイトを始めようと思う**。 | ||
- | 例)# 日本語が上手になって、**アルバイトを始めようと思う**。 | + | 例)# 日本語が上手になって、**アルバイトを始めようと思う**。× |
後ろに謝罪が来る場合:\\ | 後ろに謝罪が来る場合:\\ | ||
- | 例)# 宿題を忘れてしまったから、すみません。\\ | + | 例)# 宿題を忘れてしまったから、すみません。×\\ |
- | 例)# 宿題を忘れてしまったので、すみません。\\ | + | 例)# 宿題を忘れてしまったので、すみません。×\\ |
- | 例) 宿題を忘れてしまって、すみません。\\ | + | 例) 宿題を忘れてしまって、すみません。\\ |
後ろに依頼が来る場合:\\ | 後ろに依頼が来る場合:\\ | ||
- | 例)# 両親が来るから,明日の授業は休ませてください。←(失礼な言い方)\\ | + | 例)# 両親が来るから,明日の授業は休ませてください。×←(失礼な言い方)\\ |
- | 例) 両親が来るので,明日の授業は休ませてください。\\ | + | 例) |
- | 例)# 両親が来て,明日の授業は休ませてください。 | + | 例)# 両親が来て,明日の授業は休ませてください。× |
==== 機能4★: 起点(Vて、V) ==== | ==== 機能4★: 起点(Vて、V) ==== | ||
=== 機能4用例: === | === 機能4用例: === | ||
- | 例17.今年は、日本に来て、10年になる。 | + | 例17.今年は、日本に**来て**、10年になる。 |
=== 機能4と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能4と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・Vてから | ・Vてから | ||
=== 機能4と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能4と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例18.今年は、日本に来てから、10年になる。 | + | 例18.今年は、日本に**来てから**、10年になる。 |
=== 機能4と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能4と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
※「**Vて**」「**Vてから**」の大きな違いはないが、「**Vてから**」を使ったほうが起点がよりはっきりする。 | ※「**Vて**」「**Vてから**」の大きな違いはないが、「**Vてから**」を使ったほうが起点がよりはっきりする。 |
46vて.1746344176.txt.gz · 最終更新: 2025/05/04 16:36 by kaken