40ため_に
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40ため_に [2024/02/27 13:46] – [機能1★:理由] kaken | 40ため_に [2025/05/02 17:21] (現在) – [機能2★:目的] kaken | ||
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行 7: | 行 7: | ||
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===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== | ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== | ||
- | ・1から[[16から_理由_②|16[から]② ]]\\ | + | ・1から(理由)[[16から_理由_②|16[から]② ]]\\ |
・1ので[[86ので|86[ので] ]]\\ | ・1ので[[86ので|86[ので] ]]\\ | ||
・1て/で[[46vて|46[Vて]]]/[[47で|47[で] ]]\\ | ・1て/で[[46vて|46[Vて]]]/[[47で|47[で] ]]\\ | ||
行 20: | 行 20: | ||
==== 機能1★:理由 ==== | ==== 機能1★:理由 ==== | ||
=== 機能1用例: === | === 機能1用例: === | ||
- | 例1.大雪のため電車が止まった。\\ | + | 例1.大雪の**ため**電車が止まった。\\ |
- | 例2.かぜをひいたため、学校を休んだ。\\ | + | 例2.かぜをひいた**ため**、学校を休んだ。\\ |
- | 例3.この町は電車が少ないため、車を利用する人が多い。\\ | + | 例3.この町は電車が少ない**ため**、車を利用する人が多い。\\ |
- | 例4.この町は交通が不便なため、車を利用する人が多い。 | + | 例4.この町は交通が不便な**ため**、車を利用する人が多い。 |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・から\\ | ・から\\ | ||
行 29: | 行 29: | ||
・て/で | ・て/で | ||
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例5.雪が降ったから、電車が止まった。\\ | + | 例5.雪が降った**から**、電車が止まった。\\ |
- | 例6.さいふを忘れたから、1000円貸してください。\\ | + | 例6.さいふを忘れた**から**、1000円貸してください。\\ |
- | 例7.事故があったので、電車が止まった。\\ | + | 例7.事故があった**ので**、電車が止まった。\\ |
- | 例8.きょう時間がないので、宿題はあしたする。\\ | + | 例8.きょう時間がない**ので**、宿題はあしたする。\\ |
- | 例9.事故があって電車が止まってしまった。\\ | + | 例9.事故が**あって**電車が止まってしまった。\\ |
- | 例10.事故で電車が止まってしまった。\\ | + | 例10.事故**で**電車が止まってしまった。\\ |
- | 例11.皆さんにお会いできてうれしいです。\\ | + | 例11.皆さんにお会い**できて**うれしいです。\\ |
- | 例12.宿題を忘れてしまってすみません。 | + | 例12.宿題を忘れて**しまって**すみません。 |
=== 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
- | **ため(に)**:1)書きことばでよく使う。\\ | + | ☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ |
- | 2)後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」を表す文が使えない。\\ | + | **ため(に)**:・書きことばでよく使う。\\ |
- | 例)雪が降ったために、試合は中止**でしょう**。×\\ | + | |
- | **から**:1)原因や判断の根拠を表す。\\ | + | |
- | 2)後件の形に制限がない。\\ | + | **から**:・原因や判断の根拠を表す。\\ |
- | **ので**:「から」よりていねいなことば\\ | + | ・後件の形に制限がない。\\ |
- | 「から」のほうがいくらか原因をはっきり述べている。\\ | + | **ので**:・「から」よりていねいなことば\\ |
- | 使い方や形に制限がある:1)「**だろう**ので」、「ので**だ**」は使えない。\\ | + | ・「から」のほうがいくらか原因をはっきり述べている。\\ |
+ | ・使い方や形に制限がある:1)「**だろう**ので」、「ので**だ/です**」は使えない。\\ | ||
2)「命令」、「意志」、「推量」のときは、「から」のほうが自然だ。\\ | 2)「命令」、「意志」、「推量」のときは、「から」のほうが自然だ。\\ | ||
**て/で**:後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」が使えない。\\ | **て/で**:後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」が使えない。\\ | ||
※「から」の次のような意味では使えない。\\ | ※「から」の次のような意味では使えない。\\ | ||
- | 例)危ないから、近づかないでください。\\ | + | 例) 危ないから、近づかないでください。\\ |
- | 例)きょうは、日曜日だから、デパートは混んでいるだろう。\\ | + | 例) きょうは、日曜日だから、デパートは混んでいるだろう。\\ |
- | 例)危なくて、近づかないでください。×\\ | + | 例)#危なくて、近づかないでください。×\\ |
- | 例)きょうは、日曜日で、デパートは混んでいるだろう。×\\ | + | 例)#きょうは、日曜日で、デパートは混んでいるだろう。×\\ |
※「Vて」の形が使えるが、「**継起**」の意味になる。\\ | ※「Vて」の形が使えるが、「**継起**」の意味になる。\\ | ||
例)日本語が上手になって、アルバイトを始めたいと思う。\\ | 例)日本語が上手になって、アルバイトを始めたいと思う。\\ | ||
- | **Vて**:後件に**感情や謝罪の表現**を使うことが多い→例11、例12\\ | + | ・**Vて**:後件に**感情や謝罪の表現**を使うことが多い→例11、例12\\ |
- | **Nで**:Nには**できごと(事故、地震、風、雪など)のことば**を使う→例10 | + | |
==== 機能2★:目的 ==== | ==== 機能2★:目的 ==== | ||
=== 機能2用例: === | === 機能2用例: === | ||
- | 例13.旅行をするためにアルバイトをしている。\\ | + | 例13.旅行をする**ために**アルバイトをしている。\\ |
- | 例14.家族のためにがんばる。 | + | 例14.家族の**ために**がんばる。 |
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・のに | ・のに | ||
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例15.このナイフはくだものを切るのに使う。\\ | + | 例15.このナイフはくだものを切る**のに**使う。\\ |
- | 例16.このナイフはくだものを切るのに便利だ。 | + | 例16.このナイフはくだものを切る**のに**便利だ。 |
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
- | **Vのに**:後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」ということばを一般的に使 | + | 「**のに**」\\ |
+ | ・**Vのに**:後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」ということばを一般的に使 | ||
う。\\ | う。\\ | ||
- | ※**N(名詞)に**:**動作を表すN**と一緒に使える。\\ | + | ・※**N(名詞)に**:**動作を表すN**と一緒に使える。\\ |
- | 例)この袋は**保存**に便利だ。\\ | + | 例)この袋は**保存**に便利だ。\\ |
- | **ため(に)**:1)V(例13)ともN(例14)とも使える。\\ | + | \\ |
- | 2)Vに意志動詞を使う→例14\\ | + | 「**ため(に)**」:1)V(例13)ともN(例14)とも使える。\\ |
- | 3)前件と後件の動作主が同じでなければならない\\ | + | 2)Vに意志動詞を使う→例14\\ |
- | 例)〇**私**は旅行をするためにアルバイトしている。【旅行する、アルバイトする=私】\\ | + | 3)前件と後件の動作主が同じでなければならない\\ |
- | 例)×**子ども**が留学するために、**私**は子どもに英語を教えている。【留学する=子ども、教える=私】\\ | + | 例)〇**私**は旅行をするためにアルバイトしている。【旅行する、アルバイトする=私】\\ |
- | ※理由を表す「ために」の文では、前件と後件の動作主が違ってもよい。\\ | + | 例)×**子ども**が留学するために、**私**は子どもに英語を教えている。【留学する=子ども、教える=私】\\ |
- | 例)**雪が**降ったため、**電車が**止まった。\\ | + | ※理由を表す「ために」の文では、前件と後件の動作主が違ってもよい。\\ |
+ | 例)**雪が**降ったため、**電車が**止まった。\\ | ||
===== コラム ===== | ===== コラム ===== |
40ため_に.1709009196.txt.gz · 最終更新: 2024/02/27 13:46 by kaken