日本語参照文法

初級日本語文法の総まとめ

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行 3: 行 3:
 1.旧JLPT該当級:3\\ 1.旧JLPT該当級:3\\
 2.品詞: 接続助詞(接続詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ 2.品詞: 接続助詞(接続詞)[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
-3.前接: V(動詞)普通形[[⑥動詞活用|[動詞活用] ]]、A(形容詞)**い****な**、N(名詞)**の**\\+3.前接: V(動詞)普通形[[文体|[文体]]]、A(形容詞)**い**/A(形容詞)**な**、N(名詞)**の**[[用語の説明|【用語の説明】]]\\
 4.意味: 1理由\\ 4.意味: 1理由\\
        2目的        2目的
 ===== 使い分けが必要な文法・文型 =====  ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== 
-・1から[[16から_理由_②|16[から]② ]]\\+・1から(理由)[[16から_理由_②|16[から]② ]]\\
 ・1ので[[86ので|86[ので] ]]\\ ・1ので[[86ので|86[ので] ]]\\
 ・1て/で[[46vて|46[Vて]]]/[[47で|47[で] ]]\\ ・1て/で[[46vて|46[Vて]]]/[[47で|47[で] ]]\\
 ・2のに[[87のに|87[のに] ]] ・2のに[[87のに|87[のに] ]]
 ===== 文型を使う上で理解が必要な情報 ===== ===== 文型を使う上で理解が必要な情報 =====
-・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|[文のタイプ]]]\\+・**前件/後件**[[⑬文のタイプ|[文のタイプ]]]\\
  前件=2節からなる複文の前の節\\  前件=2節からなる複文の前の節\\
  後件=2節からなる複文の後の節\\  後件=2節からなる複文の後の節\\
 \\ \\
-・**意志動詞/無意志動詞**[[⑧動詞のタイプ|[動詞のタイプ]]]+・**意志動詞/無意志動詞**[[⑧動詞のタイプ|[動詞のタイプ]]]
 ===== 機能 ===== ===== 機能 =====
 ==== 機能1★:理由 ==== ==== 機能1★:理由 ====
 === 機能1用例: === === 機能1用例: ===
-例1.大雪のため電車が止まった。\\ +例1.大雪の**ため**電車が止まった。\\ 
-例2.かぜをひいたため、学校を休んだ。\\ +例2.かぜをひいた**ため**、学校を休んだ。\\ 
-例3.この町は電車が少ないため、車を利用する人が多い。\\ +例3.この町は電車が少ない**ため**、車を利用する人が多い。\\ 
-例4.この町は交通が不便なため、車を利用する人が多い。+例4.この町は交通が不便な**ため**、車を利用する人が多い。
 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
 ・から\\ ・から\\
行 29: 行 29:
 ・て/で ・て/で
 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: === === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
-例5.雪が降ったから、電車が止まった。\\ +例5.雪が降った**から**、電車が止まった。\\ 
-例6.さいふを忘れたから、1000円貸してください。\\ +例6.さいふを忘れた**から**、1000円貸してください。\\ 
-例7.事故があったので、電車が止まった。\\ +例7.事故があった**ので**、電車が止まった。\\ 
-例8.きょう時間がないので、宿題はあしたする。\\ +例8.きょう時間がない**ので**、宿題はあしたする。\\ 
-例9.事故があって電車が止まってしまった。\\ +例9.事故が**あって**電車が止まってしまった。\\ 
-例10.事故で電車が止まってしまった。\\ +例10.事故****電車が止まってしまった。\\ 
-例11.皆さんにお会いできてうれしいです。\\ +例11.皆さんにお会い**できて**うれしいです。\\ 
-例12.宿題を忘れてしまってすみません。+例12.宿題を忘れて**しまって**すみません。
 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
-**ため(に)**:1)書きことばでよく使う。\\ +☞**#**:非文(正しくない文・不適切な文)を指す[[用語の説明|【用語の説明】]]\\ 
-      2)後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」を表す文が使えない。\\ +**ため(に)**:書きことばでよく使う。\\ 
-        例)雪が降ったために、試合は中止**でしょう**。×\\ +      後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」を表す文が使えない。\\ 
-**から**:1)原因や判断の根拠を表す。\\ +       例)雪が降ったために、試合は中止**でしょう**。×\\ 
-   2)後件の形に制限がない。\\ +**から**:原因や判断の根拠を表す。\\ 
-**ので**:「から」よりていねいなことば\\ +   後件の形に制限がない。\\ 
-   「から」のほうがいくらか原因をはっきり述べている。\\ +**ので**:「から」よりていねいなことば\\ 
-    使い方や形に制限がある:1)「だろうので」、「のでだ」は使えない。\\+   「から」のほうがいくらか原因をはっきり述べている。\\ 
 +   ・使い方や形に制限がある:1)「**だろう**ので」、「ので**/です**」は使えない。\\
                 2)「命令」、「意志」、「推量」のときは、「から」のほうが自然だ。\\                 2)「命令」、「意志」、「推量」のときは、「から」のほうが自然だ。\\
 **て/で**:後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」が使えない。\\ **て/で**:後件には、「質問」、「命令」、「意志」、「推量」が使えない。\\
-  **Vて**:後件に**感情や謝罪の表現**を使うことが多い→例11、例12\\ +    ※「から」の次のような意味では使えない。\\ 
-   **Nで**:Nには**できごと(事故、地震、風、雪など)のことば**を使う→例10+      例) 危ないから、近づかないでください。\\ 
 +      例) きょうは、日曜日だから、デパートは混んでいるだろう。\\ 
 +      例)#危なくて、近づかないでください。×\\ 
 +      例)#きょうは、日曜日で、デパートは混んでいるだろう。×\\ 
 +    ※「Vて」の形が使えるが、「**継起**」の意味になる。\\ 
 +      例)日本語が上手になって、アルバイトを始めたいと思う。\\ 
 +  ・**Vて**:後件に**感情や謝罪の表現**を使うことが多い→例11、例12\\ 
 +   **Nで**:Nには**できごと(事故、地震、風、雪など)のことば**を使う→例10
 ==== 機能2★:目的 ==== ==== 機能2★:目的 ====
 === 機能2用例: === === 機能2用例: ===
-例13.旅行をするためにアルバイトをしている。\\ +例13.旅行をする**ために**アルバイトをしている。\\ 
-例14.家族のためにがんばる。+例14.家族の**ために**がんばる。
 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: ===
 ・のに ・のに
 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
-例15.このナイフはくだものを切るのに使う。\\ +例15.このナイフはくだものを切る**のに**使う。\\ 
-例16.このナイフはくだものを切るのに便利だ。+例16.このナイフはくだものを切る**のに**便利だ。
 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: === === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
-**Vのに**:後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」ということばを一般的に使+「**のに**」\\ 
 +**Vのに**:後件には、「使う」、「役立つ」、「便利だ」、「必要だ」ということばを一般的に使
 う。\\ う。\\
-※**N(名詞)に**:**動作を表すN**と一緒に使える。\\ +※**N(名詞)に**:**動作を表すN**と一緒に使える。\\ 
-        例)この袋は**保存**に便利だ。\\ +         例)この袋は**保存**に便利だ。\\ 
-**ため(に)**:1)V(例13)ともN(例14)とも使える。\\ +\\ 
-      2)Vに意志動詞使う\\ +**ため(に)**:1)V(例13)ともN(例14)とも使える。\\ 
-      3)前件と後件の動作主が同じでなければならない\\ +       2)Vに意志動詞使う→例14\\ 
-        例)〇**私**は旅行をするためにアルバイトしている。【旅行する、アルバイトする=私】\\ +       3)前件と後件の動作主が同じでなければならない\\ 
-        例)×**子ども**が留学するために、**私**は子どもに英語を教えている。【留学する=子ども、教える=私】\\ +         例)〇**私**は旅行をするためにアルバイトしている。【旅行する、アルバイトする=私】\\ 
-      ※理由を表す「ために」の文では、前件と後件の動作主が違ってもよい。\\ +         例)×**子ども**が留学するために、**私**は子どもに英語を教えている。【留学する=子ども、教える=私】\\ 
-        例)**雪が**降ったため、**電車が**止まった。\\+          ※理由を表す「ために」の文では、前件と後件の動作主が違ってもよい。\\ 
 +          例)**雪が**降ったため、**電車が**止まった。\\
  
 ===== コラム ===== ===== コラム =====
行 77: 行 87:
 ➣「そのため(に)」という「理由」の接続詞もある。\\ ➣「そのため(に)」という「理由」の接続詞もある。\\
 例)雪が降った。そのため(に)、電車が止まった。\\ 例)雪が降った。そのため(に)、電車が止まった。\\
- +===== 確認問題 ===== 
 +1 やさいが苦手{a.な b.だ}ために、やさい料理はあまり食べない。\\ 
 +2 時間がない{a.から b.ために}急ぎましょう。\\ 
 +3 __銀行に行って__{a.理由 b.継続}、お金を下ろした。\\ 
 +4 宿題を{a.忘れて b.忘れたために}ごめんなさい。\\ 
 +===== 確認問題の説明 =====  
 +1 cf.基本情報(前節)\\ 
 +2 cf.機能1\\ 
 +3 cf.機能1\\ 
 +4 cf.機能1\\
    
  
40ため_に.1708072675.txt.gz · 最終更新: 2024/02/16 17:37 by kaken

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