118v_ら_れる
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118v_ら_れる [2025/05/01 17:57] – [用法6:自発] kaken | 118v_ら_れる [2025/05/08 15:12] (現在) – [確認問題] kaken | ||
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行 30: | 行 30: | ||
^形^ グループ1 | ^形^ グループ1 | ||
^辞書形|とる|よむ|かく|はなす|たべる|みる|する|くる| | ^辞書形|とる|よむ|かく|はなす|たべる|みる|する|くる| | ||
- | ^(ら)れる形|とら**れる**|よま**れる**|かか**れる**|はなさ**れる**|たべ**られる**|み**られる**|**できる**|**こられる**| | + | ^(ら)れる形|とら**れる**|よま**れる**|かか**れる**|はなさ**れる**|たべ**られる**|み**られる**|**される**|**こられる**| |
\\ | \\ | ||
・**有情物/無情物**\\ | ・**有情物/無情物**\\ | ||
行 45: | 行 45: | ||
**・動詞のタイプ=他動詞** | **・動詞のタイプ=他動詞** | ||
=== 機能1用法1①用例: === | === 機能1用法1①用例: === | ||
- | 例1.私は母に叱られた。←母は私を叱った。\\ | + | 例1.私は母に**叱られた**。←母は私を叱った。\\ |
- | 例2.私は母に買い物を頼まれた。←母は私に買い物を頼んだ。\\ | + | 例2.私は母に買い物を**頼まれた**。←母は私に買い物を頼んだ。\\ |
- | 例3.田中さんは先生にほめられた。←先生は田中さんをほめた。\\ | + | 例3.田中さんは先生に**ほめられた**。←先生は田中さんをほめた。\\ |
- | 例4.友だちが知らない人に道を聞かれた。←知らない人が友だちに道を聞いた。 | + | 例4.友だちが知らない人に道を**聞かれた**。←知らない人が友だちに道を聞いた。 |
==== 用法1:直接受け身② ==== | ==== 用法1:直接受け身② ==== | ||
**<color # | **<color # | ||
行 55: | 行 55: | ||
**・動詞のタイプ=他動詞(「創造する」という意味のある動詞)** | **・動詞のタイプ=他動詞(「創造する」という意味のある動詞)** | ||
=== 機能1用法1②用例: === | === 機能1用法1②用例: === | ||
- | 例5.この本は村上春樹(むらかみはるき)によって書かれた。←村上春樹(むらかみはるき)がこの本を書いた。\\ | + | 例5.この本は村上春樹(むらかみはるき)によって**書かれた**。←村上春樹(むらかみはるき)がこの本を書いた。\\ |
- | 例6.この絵はピカソによって描かれた。←ピカソがこの絵を描いた。\\ | + | 例6.この絵はピカソによって**描かれた**。←ピカソがこの絵を描いた。\\ |
- | 例7.大阪城は豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって建てられた。←豊臣秀吉(とよとみひでよし)が大阪城を建てた。 | + | 例7.大阪城は豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって**建てられた**。←豊臣秀吉(とよとみひでよし)が大阪城を建てた。 |
==== 用法2:間接受け身〈持ち主の受け身〉 ==== | ==== 用法2:間接受け身〈持ち主の受け身〉 ==== | ||
**<color # | **<color # | ||
行 65: | 行 65: | ||
**・動詞のタイプ=他動詞** | **・動詞のタイプ=他動詞** | ||
=== 機能1用法2用例: === | === 機能1用法2用例: === | ||
- | 例8.私は先生に子どもをほめられた。←先生は私の子どもをほめた。\\ | + | 例8.私は先生に子どもを**ほめられた**。←先生は私の子どもをほめた。\\ |
- | 例9.私は弟にゲームを壊された。〈迷惑の意味〉←弟は私のゲームを壊した。\\ | + | 例9.私は弟にゲームを**壊された**。〈迷惑の意味〉←弟は私のゲームを壊した。\\ |
- | 例10.田中さんは犬に手をかまれた。〈迷惑の意味〉←犬は田中さんの手をかんだ。 | + | 例10.田中さんは犬に手を**かまれた**。〈迷惑の意味〉←犬は田中さんの手をかんだ。 |
==== 用法3:間接受け身〈迷惑受け身〉 ==== | ==== 用法3:間接受け身〈迷惑受け身〉 ==== | ||
** <color # | ** <color # | ||
行 75: | 行 75: | ||
**・意味=迷惑** | **・意味=迷惑** | ||
=== 機能1用法3用例: === | === 機能1用法3用例: === | ||
- | 例11.(私は)雨に降られた。〈迷惑の意味〉←雨が降った。\\ | + | 例11.(私は)雨に**降られた**。〈迷惑の意味〉←雨が降った。\\ |
- | 例12.夕べ、(私は)友だちに来られて、テストの勉強が出来なかった。〈迷惑の意味〉←夕べ、友だちが来た。テストの勉強が出来なかった。 | + | 例12.夕べ、(私は)友だちに**来られて**、テストの勉強が出来なかった。〈迷惑の意味〉←夕べ、友だちが来た。私はテストの勉強が出来なかった。 |
==== 用法4:ものの受け身〈一般的なできごと〉 ==== | ==== 用法4:ものの受け身〈一般的なできごと〉 ==== | ||
** <color # | ** <color # | ||
**・N1=無情物(もの・こと)**\\ | **・N1=無情物(もの・こと)**\\ | ||
- | **・N2×**\\ | + | **・N2×**(※一般的に/皆)\\ |
- | ※一般的に/皆\\ | + | |
**・動詞のタイプ=他動詞** | **・動詞のタイプ=他動詞** | ||
=== 機能1用法4用例: === | === 機能1用法4用例: === | ||
- | 例13.オリンピックが東京で開かれた。←【一般的】オリンピックを開いた。\\ | + | 例13.オリンピックが東京で**開かれた**。←【一般的】オリンピックを開いた。\\ |
- | 例14.この本は世界中で読まれている。←【一般的に/皆】この本を読んでいる。 | + | 例14.この本は世界中で**読まれている**。←【皆が】この本を読んでいる。 |
==== 用法5:素材の受け身 ==== | ==== 用法5:素材の受け身 ==== | ||
**<color # | **<color # | ||
行 92: | 行 91: | ||
**・動詞のタイプ=他動詞** | **・動詞のタイプ=他動詞** | ||
=== 機能1用法5用例: === | === 機能1用法5用例: === | ||
- | 例15.とうふは大豆で/から造られる。←とうふを大豆で/から造る。 | + | 例15.とうふは大豆で/から**造られる**。←とうふを大豆で/から造る。 |
==== 用法6:自発 ==== | ==== 用法6:自発 ==== | ||
**<color # | **<color # | ||
行 99: | 行 98: | ||
※「自発」によく使う動詞:思う、考える、言う\\ | ※「自発」によく使う動詞:思う、考える、言う\\ | ||
=== 機能1用法6用例: === | === 機能1用法6用例: === | ||
- | 例16.世界の人口が増えていると言われる。\\ | + | 例16.世界の人口が増えていると**言われる**。\\ |
- | 例17.地震による被害が多いと思われる。\\ | + | 例17.地震による被害が多いと**思われる**。\\ |
\\ | \\ | ||
**まとめ** | **まとめ** | ||
行 131: | 行 130: | ||
|か**える**|よ**める**|か**ける**|はな**せる**|※たべ**< | |か**える**|よ**める**|か**ける**|はな**せる**|※たべ**< | ||
=== 機能2用例: === | === 機能2用例: === | ||
- | 例18.私は10時間寝られる。\\ | + | 例18.私は10時間**寝られる**。\\ |
- | 例19.私は辛い料理は食べられない。\\ | + | 例19.私は辛い料理は**食べられない**。\\ |
- | 例20.図書館で本が10冊借りられる。 | + | 例20.図書館で本が10冊**借りられる**。 |
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・Vることができる | ・Vることができる | ||
行 139: | 行 138: | ||
・「**ことができる**」と「**可能形**」はほとんど違いがなく、置き換えが可能であるが、フォーマルな会話では「**ことができる**」が用いられる。 | ・「**ことができる**」と「**可能形**」はほとんど違いがなく、置き換えが可能であるが、フォーマルな会話では「**ことができる**」が用いられる。 | ||
=== 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === | ||
- | 例21.私は10時間寝ることができる。\\ | + | 例21.私は10時間**寝ることができる**。\\ |
- | 例22.私は辛い料理は食べることができない。\\ | + | 例22.私は辛い料理は**食べることができない**。\\ |
- | 例23.図書館で本が10冊借りることができる。 | + | 例23.図書館で本を10冊**借りることができる**。 |
==== 機能3★: 敬語(尊敬語) | ==== 機能3★: 敬語(尊敬語) | ||
=== 機能3用例: === | === 機能3用例: === | ||
- | 例24.もう、北海道に行かれましたか。\\ | + | 例24.もう、北海道に**行かれましたか**。\\ |
- | 例25.日本語を話されますか。\\ | + | 例25.日本語を**話されますか**。\\ |
- | 例26.この本を読まれましたか。 | + | 例26.この本を**読まれましたか**。 |
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型: === | === 機能3と使い分けが必要な文法・文型: === | ||
・尊敬語:特別な形、お~になります | ・尊敬語:特別な形、お~になります | ||
=== 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | === 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: === | ||
・「**V(ら)れる**」による尊敬語と、**尊敬語の特別な形**、「**お~になります**」は違いがなく、置き換えが可能である。\\ | ・「**V(ら)れる**」による尊敬語と、**尊敬語の特別な形**、「**お~になります**」は違いがなく、置き換えが可能である。\\ | ||
- | 例)もう、北海道に**いかれました**か。\\ | + | 例)もう、北海道に**いかれました****か**。\\ |
- | 例)もう、北海道に**いらっしゃいました**か。\\ | + | 例)もう、北海道に**いらっしゃいました****か**。\\ |
- | 例)この本を**読まれました**か。\\ | + | 例)この本を**読まれました****か**。\\ |
- | 例)この本を**お読みになりました**か。 | + | 例)この本を**お読みになりました****か**。 |
===== コラム ===== | ===== コラム ===== | ||
➣「Vられる」には三つの意味が重なることがあるので、区別は、文法(助詞など)か文脈によって可能となる。\\ | ➣「Vられる」には三つの意味が重なることがあるので、区別は、文法(助詞など)か文脈によって可能となる。\\ | ||
行 167: | 行 166: | ||
===== 確認問題 ===== | ===== 確認問題 ===== | ||
- | 1 このオペラは、モーツァルト{a.に | + | 1 このオペラは、モーツァルト{a.に |
2 となりにいた人に{a.私の足を b.私は足を c.私に足を}ふまれた。\\ | 2 となりにいた人に{a.私の足を b.私は足を c.私に足を}ふまれた。\\ | ||
3 母にべんとうを{a.作られました b.作ってもらいました}。\\ | 3 母にべんとうを{a.作られました b.作ってもらいました}。\\ |
118v_ら_れる.1746089835.txt.gz · 最終更新: 2025/05/01 17:57 by kaken