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118v_ら_れる

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118v_ら_れる [2024/03/01 16:58] – [用法6:自発] kaken118v_ら_れる [2025/05/08 15:12] (現在) – [確認問題] kaken
行 8: 行 8:
    3 敬語    3 敬語
 ===== 使い分けが必要な文法・文型 ===== ===== 使い分けが必要な文法・文型 =====
-・V(さ)せる[[29v_さ_せる|29[V(さ)せる]]]\\ +・V(さ)せる[[29v_さ_せる|29[V(さ)せる]]](使役)\\ 
-・V(さ)せられる(※Vさ(せら)れる)[[28v_さ_せられる|28[V(さ)せられる]]]\\+・V(さ)せられる[[28v_さ_せられる|28[V(さ)せられる]]](使役の受け身)\\
 ・Vてもらう[[63vてもらう|63[Vてもらう](Vていただく)]]\\ ・Vてもらう[[63vてもらう|63[Vてもらう](Vていただく)]]\\
 ・Vることができる[[23vことができる|23[Vことができる](できない)]]\\ ・Vることができる[[23vことができる|23[Vことができる](できない)]]\\
行 30: 行 30:
 ^形^  グループ1  ^^^^  グループ2  ^^  グループ3  ^^ ^形^  グループ1  ^^^^  グループ2  ^^  グループ3  ^^
 ^辞書形|とる|よむ|かく|はなす|たべる|みる|する|くる| ^辞書形|とる|よむ|かく|はなす|たべる|みる|する|くる|
-^(ら)れる形|とら**れる**|よま**れる**|かか**れる**|はなさ**れる**|たべ**られる**|み**られる**|**できる**|**こられる**|+^(ら)れる形|とら**れる**|よま**れる**|かか**れる**|はなさ**れる**|たべ**られる**|み**られる**|**される**|**こられる**|
 \\ \\
 ・**有情物/無情物**\\  ・**有情物/無情物**\\ 
行 45: 行 45:
 **・動詞のタイプ=他動詞** **・動詞のタイプ=他動詞**
 === 機能1用法1①用例: === === 機能1用法1①用例: ===
-例1.私は母に叱られた。←母は私を叱った。\\ +例1.私は母に**叱られた**。←母は私を叱った。\\ 
-例2.私は母に買い物を頼まれた。←母は私に買い物を頼んだ。\\ +例2.私は母に買い物を**頼まれた**。←母は私に買い物を頼んだ。\\ 
-例3.田中さんは先生にほめられた。←先生は田中さんをほめた。\\ +例3.田中さんは先生に**ほめられた**。←先生は田中さんをほめた。\\ 
-例4.友だちが知らない人に道を聞かれた。←知らない人が友だちに道を聞いた。+例4.友だちが知らない人に道を**聞かれた**。←知らない人が友だちに道を聞いた。
 ==== 用法1:直接受け身②  ==== ==== 用法1:直接受け身②  ====
 **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2によってV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1をVる】**\\ **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2によってV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1をVる】**\\
行 55: 行 55:
 **・動詞のタイプ=他動詞(「創造する」という意味のある動詞)** **・動詞のタイプ=他動詞(「創造する」という意味のある動詞)**
 === 機能1用法1②用例: === === 機能1用法1②用例: ===
-例5.この本は村上春樹(むらかみはるき)によって書かれた。←村上春樹(むらかみはるき)がこの本を書いた。\\ +例5.この本は村上春樹(むらかみはるき)によって**書かれた**。←村上春樹(むらかみはるき)がこの本を書いた。\\ 
-例6.この絵はピカソによって描かれた。←ピカソがこの絵を描いた。\\ +例6.この絵はピカソによって**描かれた**。←ピカソがこの絵を描いた。\\ 
-例7.大阪城は豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって建てられた。←豊臣秀吉(とよとみひでよし)が大阪城を建てた。+例7.大阪城は豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって**建てられた**。←豊臣秀吉(とよとみひでよし)が大阪城を建てた。
 ==== 用法2:間接受け身〈持ち主の受け身〉  ==== ==== 用法2:間接受け身〈持ち主の受け身〉  ====
 **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2にN3をV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1のN3をVる】**\\ **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2にN3をV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1のN3をVる】**\\
行 65: 行 65:
 **・動詞のタイプ=他動詞** **・動詞のタイプ=他動詞**
 === 機能1用法2用例: === === 機能1用法2用例: ===
-例8.私は先生に子どもをほめられた。←先生は私の子どもをほめた。\\ +例8.私は先生に子どもを**ほめられた**。←先生は私の子どもをほめた。\\ 
-例9.私は弟にゲームを壊された。〈迷惑の意味〉←弟は私のゲームを壊した。\\ +例9.私は弟にゲームを**壊された**。〈迷惑の意味〉←弟は私のゲームを壊した。\\ 
-例10.田中さんは犬に手をかまれた。〈迷惑の意味〉←犬は田中さんの手をかんだ。+例10.田中さんは犬に手を**かまれた**。〈迷惑の意味〉←犬は田中さんの手をかんだ。
 ==== 用法3:間接受け身〈迷惑受け身〉  ==== ==== 用法3:間接受け身〈迷惑受け身〉  ====
 ** <color #ed1c24>【N1は(/が)N2にV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)Vる】** \\ ** <color #ed1c24>【N1は(/が)N2にV(ら)れる】</color>←【N2は(/が)Vる】** \\
行 75: 行 75:
 **・意味=迷惑** **・意味=迷惑**
 === 機能1用法3用例: === === 機能1用法3用例: ===
-例11.(私は)雨に降られた。〈迷惑の意味〉←雨が降った。\\ +例11.(私は)雨に**降られた**。〈迷惑の意味〉←雨が降った。\\ 
-例12.夕べ、(私は)友だちに来られて、テストの勉強が出来なかった。〈迷惑の意味〉←夕べ、友だちが来た。テストの勉強が出来なかった。+例12.夕べ、(私は)友だちに**来られて**、テストの勉強が出来なかった。〈迷惑の意味〉←夕べ、友だちが来た。私はテストの勉強が出来なかった。
 ==== 用法4:ものの受け身〈一般的なできごと〉  ==== ==== 用法4:ものの受け身〈一般的なできごと〉  ====
 ** <color #ed1c24>【N1は(/が)V(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1をVる】** \\ ** <color #ed1c24>【N1は(/が)V(ら)れる】</color>←【N2は(/が)N1をVる】** \\
 **・N1=無情物(もの・こと)**\\ **・N1=無情物(もの・こと)**\\
-**・N2×**\\ +**・N2×**※一般的に/皆\\
- ※一般的に/皆\\+
 **・動詞のタイプ=他動詞** **・動詞のタイプ=他動詞**
 === 機能1用法4用例: === === 機能1用法4用例: ===
-例13.オリンピックが東京で開かれた。←【一般的】オリンピックを開いた。\\ +例13.オリンピックが東京で**開かれた**。←【一般的】オリンピックを開いた。\\ 
-例14.この本は世界中で読まれている。←【一般的に/皆】この本を読んでいる。+例14.この本は世界中で**読まれている**。←【皆】この本を読んでいる。
 ==== 用法5:素材の受け身 ==== ==== 用法5:素材の受け身 ====
 **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2で/からV(ら)れる】</color>←【N1をN2で/からVる】** \\ **<color #ed1c24>【N1は(/が)N2で/からV(ら)れる】</color>←【N1をN2で/からVる】** \\
行 92: 行 91:
 **・動詞のタイプ=他動詞** **・動詞のタイプ=他動詞**
 === 機能1用法5用例: === === 機能1用法5用例: ===
-例15.とうふは大豆で/から造られる。←とうふを大豆で/から造る。+例15.とうふは大豆で/から**造られる**。←とうふを大豆で/から造る。
 ==== 用法6:自発 ==== ==== 用法6:自発 ====
 **<color #ed1c24>【N1は(/が)~とV(ら)れる】</color>**\\ **<color #ed1c24>【N1は(/が)~とV(ら)れる】</color>**\\
行 99: 行 98:
 ※「自発」によく使う動詞:思う、考える、言う\\ ※「自発」によく使う動詞:思う、考える、言う\\
 === 機能1用法6用例: === === 機能1用法6用例: ===
-例16.世界の人口が増えていると言われる。\\ +例16.世界の人口が増えていると**言われる**。\\ 
-例17.地震による被害が多いと思われる。\\+例17.地震による被害が多いと**思われる**。\\
 \\ \\
               **まとめ**               **まとめ**
行 112: 行 111:
 |6|自発|他動詞|無情物| |6|自発|他動詞|無情物|
 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: === === 機能1と使い分けが必要な文法・文型: ===
-・V(さ)せる\\ +・V(さ)せる(使役)\\ 
-・V(さ)せられる(※Vさ(せら)れる)\\+・V(さ)せられる(使役の受け身)\\
 ・Vてもらう                                                 ・Vてもらう                                                
 === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: === === 機能1と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
行 119: 行 118:
 例)お母さん(N1)が子ども(N2)に本を読ませる。→お母さんが働きかける。子どもが読む。\\ 例)お母さん(N1)が子ども(N2)に本を読ませる。→お母さんが働きかける。子どもが読む。\\
 **V(さ)せられ る/Vさ(せら)れる(使役の受け身):N1がする、N2が働きかける**\\ **V(さ)せられ る/Vさ(せら)れる(使役の受け身):N1がする、N2が働きかける**\\
-例)私(N1)は母(N2)に本を読ませられる/読まされる。→私読む。母が働きかける。\\+例)私(N1)は母(N2)に本を読ませられる/読まされる。→私読む。母が働きかける。\\
 **V てもらう:N2がする、N1が恩恵を受ける**\\ **V てもらう:N2がする、N1が恩恵を受ける**\\
 例)子ども(N1)はお母さん(N2)に本を読んでもらった。→お母さんが本を読んだ。子どもはお母さんが本をこんだことの恩恵を受けた。\\ 例)子ども(N1)はお母さん(N2)に本を読んでもらった。→お母さんが本を読んだ。子どもはお母さんが本をこんだことの恩恵を受けた。\\
行 131: 行 130:
 |か**える**|よ**める**|か**ける**|はな**せる**|※たべ**<color #ed1c24>られる</color>**|※み**<color #ed1c24>られる</color>**|※**できる**|※**<color #ed1c24>こられる</color>**| |か**える**|よ**める**|か**ける**|はな**せる**|※たべ**<color #ed1c24>られる</color>**|※み**<color #ed1c24>られる</color>**|※**できる**|※**<color #ed1c24>こられる</color>**|
 === 機能2用例: === === 機能2用例: ===
-例18.私は10時間寝られる。\\ +例18.私は10時間**寝られる**。\\ 
-例19.私は辛い料理は食べられない。\\ +例19.私は辛い料理は**食べられない**。\\ 
-例20.図書館で本が10冊借りられる。+例20.図書館で本が10冊**借りられる**
 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: === === 機能2と使い分けが必要な文法・文型: ===
 ・Vることができる ・Vることができる
行 139: 行 138:
 ・「**ことができる**」と「**可能形**」はほとんど違いがなく、置き換えが可能であるが、フォーマルな会話では「**ことができる**」が用いられる。 ・「**ことができる**」と「**可能形**」はほとんど違いがなく、置き換えが可能であるが、フォーマルな会話では「**ことができる**」が用いられる。
 === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: === === 機能2と使い分けが必要な文法・文型の用例: ===
-例21.私は10時間寝ることができる。\\ +例21.私は10時間**寝ることができる**。\\ 
-例22.私は辛い料理は食べることができない。\\ +例22.私は辛い料理は**食べることができない**。\\ 
-例23.図書館で本10冊借りることができる。+例23.図書館で本10冊**借りることができる**
 ==== 機能3★: 敬語(尊敬語)  ==== ==== 機能3★: 敬語(尊敬語)  ====
 === 機能3用例: === === 機能3用例: ===
-例24.もう、北海道に行かれましたか。\\ +例24.もう、北海道に**行かれましたか**。\\ 
-例25.日本語を話されますか。\\ +例25.日本語を**話されますか**。\\ 
-例26.この本を読まれましたか。+例26.この本を**読まれましたか**
 === 機能3と使い分けが必要な文法・文型: === === 機能3と使い分けが必要な文法・文型: ===
 ・尊敬語:特別な形、お~になります ・尊敬語:特別な形、お~になります
 === 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: === === 機能3と使い分けが必要な文法・文型の違い: ===
 ・「**V(ら)れる**」による尊敬語と、**尊敬語の特別な形**、「**お~になります**」は違いがなく、置き換えが可能である。\\ ・「**V(ら)れる**」による尊敬語と、**尊敬語の特別な形**、「**お~になります**」は違いがなく、置き換えが可能である。\\
-例)もう、北海道に**いかれました**か。\\ +例)もう、北海道に**いかれました****か**。\\ 
-例)もう、北海道に**いらっしゃいました**か。\\ +例)もう、北海道に**いらっしゃいました****か**。\\ 
-例)この本を**読まれました**か。\\ +例)この本を**読まれました****か**。\\ 
-例)この本を**お読みになりました**か。+例)この本を**お読みになりました****か**
 ===== コラム ===== ===== コラム =====
 ➣「Vられる」には三つの意味が重なることがあるので、区別は、文法(助詞など)か文脈によって可能となる。\\ ➣「Vられる」には三つの意味が重なることがあるので、区別は、文法(助詞など)か文脈によって可能となる。\\
行 167: 行 166:
  
 ===== 確認問題 ===== ===== 確認問題 =====
-1 このオペラは、モーツァルト{a.に   b.から  c .によって}作曲された。 \\+1 このオペラは、モーツァルト{a.に   b.から   c .によって}作曲された。 \\
 2 となりにいた人に{a.私の足を b.私は足を c.私に足を}ふまれた。\\ 2 となりにいた人に{a.私の足を b.私は足を c.私に足を}ふまれた。\\
 3 母にべんとうを{a.作られました b.作ってもらいました}。\\ 3 母にべんとうを{a.作られました b.作ってもらいました}。\\
118v_ら_れる.1709279924.txt.gz · 最終更新: 2024/03/01 16:58 by kaken

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